「やねしん」のさろん

Le soleil brille pour tout le monde, chacun a le droit d'etre heureux.

since Feb. 4, 2001

「やねしん」のさろん・本だな

「うるさい、あんまり人をバカにすると、
子どもを産むときタマゴで産んでやるからな。
そのときになって後悔するなよ」

薬師寺涼子の怪奇事件簿

あらすじ

 東京都千代田区の桜田門前、言わずと知れた警視庁−日本の警察機構の司令塔鎮座する所である。
 その六階の刑事部参事官室、そこに彼女の「お城」があった。
 彼女の名は薬師寺涼子、階級は警視で役職は刑事部参事官、御年27歳のいわゆるキャリア警察官である。
 彼女は東京大学文科I類に現役で合格し法学部を経て、司法試験・外交官試験・国家公務員I類試験の全てに合格、警察庁へ入庁後も最短時日で警視まで昇進を遂げた才媛であり、また、アジア最大の総合警備会社JACESの社長令嬢でもある。この経歴を見れば、まさに完全無欠という言葉に相応しい女性である……………表面だけを見れば。
 だがその実体は、鮮やかな容姿に似合わぬムホン気溢れる言動やそれに裏打ちされた行動によって、警察内外から畏怖反発崇拝とを受ける存在なのである。
 また、そんな彼女が関わる事件には何故か妙な怪事件が多いのである。故に人は彼女の事をこう評する。「ドラキュラもよけて通る」………すなわち「ドラよけお涼」と。
 かくしてドラよけお涼は、今日も忠実なる下僕(?)である泉田準一郎警部補を引き連れて怪事件に立ち向かう……………周囲の迷惑を顧みず。
 そして彼女が「大活躍」をする度に、警視総監や刑事部長たちはまた一つ胃痛の種を抱える事になるのである。

解  説

 ドラよけお涼サーガ薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズです。
 おそらくは現在のところ、田中先生が遅筆ながらもノリにのって書いている数少ない作品かと思います。(汗)
 この作品は、あまりミステリー性は無いのですが、何が面白いと言ってヒロインのドラよけお涼こと薬師寺涼子嬢パワー溢れる行動力以上のものは無いと言う感じですね。
 このお涼さんに欠けているのは良識協調心ぐらいなもの(©泉田準一郎)らしいのですが、陰湿さが全然無いんですよね。故に毎度痛快な物語が繰り広げられている訳です。
 (ただし、泉田警部補みたく関係者として居合わせるのは、私も御免被りたいんですが………。(苦笑))
 ま、ストーリーは基本的に勧善懲悪もので(ヒロインが「善」なのかどうかは大いに議論の余地はあると思いますが)、それを個性豊かなキャラクターたちが引っ張っていくというよくありそうな構図なのですが、キャラクターの個性がありすぎて、読んでて全然飽きないのが良いところです。
 あと、武器の扱いに長けたメイドさんコンビ(しかもフレンチメイド)も登場しますし、そういった方面に関心のある方も大いに楽しめる作品だろうと思います。


田中芳樹 著 「薬師寺涼子の怪奇事件簿」 講談社(講談社ノベルズ)

魔天楼−薬師寺涼子の怪奇事件簿        ISBN4-06-182049-4
東京ナイトメア−薬師寺涼子の怪奇事件簿    ISBN4-06-182042-7
クレオパトラの葬送−薬師寺涼子の怪奇事件簿  ISBN4-06-182197-0

田中芳樹 著 「薬師寺涼子の怪奇事件簿」 講談社(講談社文庫)

魔天楼−薬師寺涼子の怪奇事件簿        ISBN4-06-263346-9
東京ナイトメア−薬師寺涼子の怪奇事件簿    ISBN4-06-273406-0

田中芳樹 著 「薬師寺涼子の怪奇事件簿」 光文社(カッパ・ノベルス)

巴里・妖都変−薬師寺涼子の怪奇事件簿     ISBN4-33-407371-9
黒蜘蛛島−薬師寺涼子の怪奇事件簿       ISBN4-33-407541-X

田中芳樹・垣野内成美 著 らいとすたっふ 編 「薬師寺涼子の怪奇事件簿ハンドブック」 光文社

女王陛下のえんま帳              ISBN4-33-497427-9