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ドミナトール王国コントレモ、宿敵アビゴール連邦と国境を接するこの地の城砦に、国境警備の任についているユーリグ・グラディウスの姿があった。
ある日ユーリグはコントレモの地方長官より直々に呼び出された。聖地フローンズ島から俗界に渡ってきた聖者の護衛をするようにという命令であった。
聖者の護衛は、協定により主要四カ国から各一名ずつしか出せない。それは渡ってくる聖者が、本来持ち出しを禁じられている、「癒しの葉」を携えてくるという情報が、各国にもたらされているからであり、他国が多人数の「護衛」を送ることをどの国も望まなかったからである。
かくしてユーリグは、聖者サナトールの護衛の任につくために、中立都市クロスへと向かった。途中で残る三カ国の代表、フルゴール六都市連合のアジン・アクババ、エクシア共和国のリュセル・オーリン、そしてドミナトールの宿敵であるアビゴール連邦のセレス・アラストール、彼らと出会いながら。
そして聖者サナトールと出会った彼ら四人は、クロスのサナトールの家で奇妙な同居生活をする羽目になってしまったのである。
癒しの葉。8巻32話にわたるこの作品は、話数こそ辺境警備よりは少ないですが、ボリュームの点から言えば、紫堂作品中最長のものと言えると思います。
この作品の中心は、やはり癒しの葉とは何か? エレメンタルとは何か? これらに尽きると思います。
それらの答えを知っているであろう聖者サナトールは、「護衛」する四人には何も教えません。
「足し算もできない子どもに天文学をどう教える?」
彼の言葉は重くて深いです。
そして、サナトールを護衛しながら、四人は様々な経験をします。その果てに彼らは何を見るのでしょうか?
この後は、読んでのお楽しみという事で。(笑)
ですが、この作品もまた、読む人の期待を裏切らない作品であると私は思います。
癒しの葉1 −はた迷惑な護衛たち− ISBN4-04-852922-6
癒しの葉2 −悩めるこりない人々− ISBN4-04-852942-0
癒しの葉3 −エレメンタル、上陸− ISBN4-04-853029-1
癒しの葉4 −刻まれた見えない傷− ISBN4-04-853076-3
癒しの葉5 −信じる者は救われぬ?− ISBN4-04-853118-2
癒しの葉6 −私に似ている魔物− ISBN4-04-853176-X
癒しの葉7 −夜明け前の深い闇− ISBN4-04-853223-5
癒しの葉8 −迷いながら行こう− ISBN4-04-853288-X