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大国ルウムの北方の辺境西カール。今では平和そのものというこの辺境の地に、都の軍団長から左遷されてこの地の守備隊の隊長に赴任する羽目になったサウル・カダフの悄然とした姿があった。
彼は初日から9人の「兵隊さん」を率いて、国境守備とは名ばかりの雑用に追い回されることになった。
そしてヘトヘトになったその日の夜、彼はこの地の神官、「神官さん」ことジェニアス・ローサイの訪問を受ける。そして、「隊長さん」と呼ばれるようになったサウル・カダフは、「神官さん」と「兵隊さん」たちの一風変わった歓迎会に招待されたのであった。
こうして国境とは名ばかりの辺境の地で、「隊長さん」と「神官さん」、そして「兵隊さん」たちの愉快な日常生活が繰り広げられることになった。
辺境警備は紫堂先生のデビュー作で、もともとは小学館のプチフラワーコミックスから刊行されていました。先生が何年もあたためていた作品ということもあって、非常に独特なファンタジーと確固とした世界が楽しめる作品です。(ちなみに、この「世界」自体はグラン・ローヴァ物語と同じ世界です。)
この作品で私が感じたのが、「隊長さん」ことサウル・カダフの見事なおぢさんぶりでした。
………いや、別にスケベなおぢさんだとかナマケモノなおぢさんだとか、そう言う意味なのではなく、色んな「世間」というものを経験してきた良きサポート役としてのおぢさんぶりです。
特に後半はそれが遺憾なく発揮されていきますね。彼にも出世や金銭に対する人並みの欲というものはあったと思うのですが、そんな目先のものに囚われずに、飄々と人生を過ごしていく、そんな生き方にも何か憧れに近いものを持ってしまうのは、私だけでしょうか?
辺境警備1 ISBN4-09-172071-4
辺境警備2 ISBN4-09-172072-2
辺境警備3 ISBN4-09-172073-0
辺境警備4 ISBN4-09-172074-9
辺境警備5 ISBN4-09-172075-7
辺境警備6 ISBN4-09-172076-5
辺境警備 星が生まれた谷 ISBN4-04-852765-7
決定版辺境警備1 月夜の銀青草 ISBN4-04-852806-8
決定版辺境警備2 懐かしいいたみ ISBN4-04-852826-2
決定版辺境警備3 逢魔の山 ISBN4-04-852860-2
決定版辺境警備4 故郷は遠く… ISBN4-04-852876-9
決定版辺境警備5 過去からの呼び声 ISBN4-04-852901-3
決定版辺境警備6 忘れられた英雄 ISBN4-04-852917-X