「やねしん」のさろん

Le soleil brille pour tout le monde, chacun a le droit d'etre heureux.

since Feb. 4, 2001

「やねしん」のさろん・本だな

「ラフィールと呼ぶがよい!」

星界の紋章

あらすじ

 遠い未来、ユアノンという物質を発見した人類は、太陽系外の銀河宇宙へと植民を開始していた。
 ハイド星系惑星マーティンも、そういった地球からの移民たちによってつくりあげられた星であった。
 ジント・リンも、そういった惑星で生を受け、ごく普通の生活を営んでいる一人であった。彼の父ロック・リンが、時の惑星マーティン政府主席であることを除けば。
 だが、そのような安穏な生活は、突然襲来した宇宙艦隊によって破られることとなった。
 この招かざる襲来者は、「アーヴによる人類帝国(フリューバル・グレール・ゴル・バーリ)」を名乗り、一方的に帝国に対する従属を要求してきた。この一方的な要求にマーティンの人々は憤激したが、帝国は大艦隊をこの惑星に派遣してきており、彼我の兵力差は自ずと明らかであった。
 そんな中、政府主席であるロック・リンは、とても重要な決断を行なった。そしてその決断は、ジントの運命をも大きく変えることとなった………。
 かくして、期せずして巨大な星間帝国貴族となった少年と、偶然巡り合う事となる帝国の王女との物語は、こうして幕を開けることとなった。

解  説

 さて、星界の紋章です。
 この作品でよくタイトルに出たのが、「SF冬の時代に…」といった表現でした。
 ただ私がそういった表現に対して率直に感じたのは、「別にジャンルを守る必要は無いだろう」ということでした。
 私は本を読んだり音楽を聴いたりするのに、ジャンルにこだわるようなことはしません。ジャンルというものは所詮人が便宜上つくったものですしね、そんなものにこだわって面白い作品を逃すこと自体、私自身にとっての損失だと思っていますので。
 でも、この星界の紋章は本当に楽しめる作品でした。まあ、ラフィール萌えといったものも多少あったのかもしれませんが(爆)、設定もかなりこんだものでしたし、ステレオタイプなものとは違った星間帝国も出てきましたし、とても面白かったです。
 ジャンルとしてのSF抵抗感を感じている人も、この作品なら楽しめると思います。


森岡浩之 著 「星界の紋章」 早川書房(文庫)

 星界の紋章1   −帝国の王女−    ISBN4-15-030547-1
 星界の紋章2   −ささやかな戦い−  ISBN4-15-030552-8
 星界の紋章3   −異郷への帰還−   ISBN4-15-030555-2